まずは、商材の調達から考えます。
メーカーの場合、商品を企画し、国内外の工場で製造を行います。OEM先から仕入れる場合も多いですが、通常はどの商品も出来上がり次第、随時自社の倉庫に入庫されます。
そこから各販売店舗へ商品が発送され、店頭に並びます。（BtoB物流）
同時にECサイト用の在庫を確保します。

実店舗と同様、ECサイトの在庫を管理します。近年のWMS（物流管理システム）のほとんどは、ECに対応しています。商品ごとに決められた割合を、予めEC在庫としてロケーションを分けて保管することが多いようです。
また、ECサイトに商品を掲載するためには「ささげ」が必要で、出来るだけ早くサイトで販売開始をするために、倉庫での入荷処理と同時に「ささげ」のスタジオへ必要なピースを移動させ、ささげが終わるとEC在庫として戻すことが一般的です。

ECサイトは、実店舗とは違って「不動産のない店舗」と考えられます。消費者は実際に商品に触れたり、その場で持ち帰ることはできませんが、集客が必要であり、WEBページ上でディスプレイし、決済ができなくてはなりません。消費者の顔は見えませんが、ユーザー情報は効率的に管理できます。
一方で、セキュリティ対策やサーバー維持費が必要となったり、旬の企画を考え常にサイト更新をしなければ、継続的な集客を得られません。

商材の撮影・採寸・原稿を情報作成することをEC業界では「ささげ」と呼びます。
ブランドや商材のイメージに合った正確な情報を、いち早くサイトに掲載することが重要です。
特にファッション商材は、「季節」「時期」を逃すと不良在庫化するリスクが高くなります。
商品ページ（ささげ）の仕様は、コンバージョンや消費者のリピート購入を意識して決定します。ECの売上/コストバランスと、ブランドイメージを考慮することがポイントです。
一方、サイトの売上に直接的な影響を与えるのは「集客力」です。WEB広告のほか、リアルな店頭との連携、特集ページやECモールに出品するといった施策が一般的です。

ECサイトで商品が購入されると、在庫から商品をピックアップし、梱包作業を行います。商品を丁寧に取り扱うことはもちろん、正しく同梱物を入れることも重要です。
発送準備が整ったら、提携先の個配業者へ依頼をします。お客様は出来るだけ早く商品が手元に届くことを求めており、注文してから翌日のお届けができるサービスを行っている会社も増えている状況です。
さらには、送料の自己負担を安く済ませたいというお客様心理に応えていきます。ECサイトでよくみられる送料無料などのキャンペーンでは、運営側が送料を負担しています。そのため、提携先の個配業者との送料単価が物流選びの最大ポイントとなっています。

ECサイトは、カスタマーサポート（CS）の機能も欠かせません。電話ではなく、メールやチャットで対応する場合がほとんどです。
問い合わせ内容は、購入キャンセル、返品、クレームなどのほかに、商品への質問（仕様、在庫の有無）なども多くあります。商品の詳細をおさえるために、写真のカット数を多くしたり、原稿や採寸表記にしっかりと記載しておくことで商品に関する質問が減り、CSのコスト低減にもつながります。

ECサイトの売上は、集客数に比例します。売り上げを伸ばすためには、SEOやリスティング、SNS、特集ページ、各種キャンペーン、主要モールへの出品など、WEB上でのあらゆる集客施策を行う必要があります。さらに、店舗からEC、ECから店舗への送客、チラシ、雑誌広告、TVCMまで、実店舗を含めシームレスな対策を考えていきます。
また、こうした施策は継続的により効果のあるものに変えていかなくてはなりません。そのため、それぞれの効果を数値化し、より有効なアプローチを分析できるよう準備をしておきます。

ECフルフィルをサービス提供している企業の傾向として、物流インフラを所有している「物流会社」やITに強い「モール提供会社」が多くみられます。
こうした企業は提供プランの一部として「ささげ」業務を行っており、それをフリーランスや業務委託、アルバイトに任せていることがほとんどです。そのため、「ブランドならでは」の微妙な仕様違いを要望しても対応できません。

つまり、「ささげ」など特定の業務は、経験や実績が十分あり、専門性のある企業へアウトソーシングすることも検討すべきです。ECサイト（顧客）の立場で考えられる専門会社に任せることが、売り上げアップへの秘訣です。

ささげ屋はささげ業務の第1人者として、多くのアパレルメーカーやECモールのささげ業務を請け負ってきました。また、主要な物流会社やECシステム会社とも連携しております。
まずはお気軽にご相談ください。